水槽 (和風) U
2020年2月
5年前に作った1号機が雨ざらしでかなり痛んで水漏れもして限界に達してきたので、
もう金魚飼うのやめようかと思ってたのですが、
沢山の知らない方から声をかけられ、楽しんで下さってるとの事で、
家族や従業員とも相談し、やはり新しく作るしかない!となりました。
どうせ作るなら5年間蓄積された色々なノウハウを盛り込もうと頑張ってみました。
 
↑完成後の動画こちら

製作過程は↓こちら 
まずはコーナンプロさんへ行って材料仕入れ。
 
鉄アングルにアジャスターフットを付けるナットを溶接しました。
 
底のフレームを半自動溶接機で作り、
キャスターも溶接で取り付けました。
 
錆止め塗料を塗ってアジャスターフットを取り付けて完成。
 
少しずつ全体のフレームを組んでいきます。
使ってる木材は2×4材。
 
少しでも生体に優しくなるよう、
断熱材として20mmのスタイロフォームを入れます。
 
裏もこんな感じ。
見えない所は防腐塗料も塗っています。
 
フレームがほぼ完成。
正面に10mm厚の高透明ガラスも入れました。
今回は水槽の端から端まで中が見られるよう目一杯大きなガラスにしました。
これで保育園の園児がたくさん見に来てくれても大丈夫。(^^)v
 
水槽上部には電装ボックス(中央)と引き出し(右側)を作りました。
 
水槽内部には1mm厚の塩ビ板を張って、
目地をコーキングして仕上げています。
木の部分はオイルステインを塗っています。
 
周りの化粧板は檜を使っています。
 
出隅はプラスチックアングルを丁寧に貼りました。
 
給排水用にフランジ付きの継ぎ手を作りました。
 
ステンレスのフラットバーをカットして穴をあけ、
その穴に合うようにソケットを旋盤加工し、
 
溶接して完成。
 
水槽の右側に穴を開けて、ここに設置します。
 
内側からネジ止めしてコーキングして完了。
 
屋根も檜で作りました。
屋根の中央は電装ボックスのフタになっています。
 
引き出しもこんな感じに。
後で塗装します。
 
正面の上部にうちの店の名前をCNC加工で彫りました。
これは1号機と同じ。
 
左側上部にも飾りを入れました。
 
ポンプ室用に家紋も彫ってみました。
 
裏側はこんな感じ。
 
ここでオイルステインを塗った部分に外部用のウレタンフラットを塗り重ねていきます。
これは結構面倒ですが、塗って乾いたら#120くらいのペーパーで削って、
また塗ってを丁寧に最低3セットします。
大変な作業ですが、屋外で長持ちさせるには必要です。
 
右側に給排水の継ぎ手やバルブ類も配管し、
一度漏れないか水を入れてみました。
正面奥に竹をシュロ縄で設置しています。
 
水を入れて数日置き、漏れないか確認しました。
 
ポンプ室も檜で作りました。
側面に家紋とMECH−LABOの文字も彫りました。
 
中身は濡れても大丈夫なように塩ビ板を貼りました。
 
水槽底には1号機同様、足下LEDランプを設置しました。
 
裏側はこんな状態。
 
水槽内部の水循環の配管もこんな感じに進めています。
 
行灯は1号機で使っていたものを塗装しなおして、
中の回路も新しくして使い回しました。
水槽左右にカニやカメが脱出しないようネットも設置しました。
 
次に浅瀬や滝の土台の足を、ネットで安く仕入れたアクリル丸棒で作ります。
まずはバンドソーでカットし、
 
旋盤で端面加工とタップ加工をしました。
 
コンパネをジグソーで切って土台とします。
 
設置してみた状態。
いい感じなのでバラして防水塗装します。
 
土台は二層構造にし、隙間にカニやエビが入れるシェルター構造にしています。
 
完成。
ボルトやネジはステンレスを使っています。
 
だいぶ出来てきました。
正面にカニやカメが脱走しないよう1号機同様アクリルパネルを設置しました。
このアクリルパネルはマグネットで取り付けているので、
掃除やメンテナンスの時に簡単に外せます。
 
次にカメ用のバスキングライトシェードを作ります。
木にCNCでほぞ穴加工しました。
 
これを木工ボンドを付けて組み立ててフレーム完成。
 
ついでに天板もCNC加工でカメのイラストを彫りました。
 
こんな感じ♪
 
水槽と同じくオイルステインとウレタンクリアーを塗って、
割った竹をシュロ縄でくくれば和風のいい感じに仕上がりました。
 
電球ソケットを取り付けて完成。
ランプは爬虫類を取り扱っているショップでバスキング専用のランプを買いました。
 
これは滝の骨組みです。
木で作って防水塗料を塗っています。
その下のは滝の水用のパイプで、
透明の塩ビパイプを工業用ドライヤーで曲げて作りました。
 
骨組みの下の方にネットを貼り、
カニ用のベッドを作りました。
ここに水苔を入れて冬はここで冬眠させます。
 
設置してみた様子。
 滝の裏は水が水槽の外に出ないよう山のような形にアクリル板をレーザーカットし、
それにエピウェブパネル(植物の着生に特化した土台)と
エピウェブハイグロロンシート(保水性・吸水性に特化したナイロンファイバー素材)を
貼って設置しています。
後で苔やシダなどを植える為です。
これらの材料は株式会社チャームさんで販売しています。
滝の上部はダイソーさんで買った200円の石の板を四角く割ってフタにしています。
箱にしている理由はポンプからの水の勢いを落とす為と、
前方と右側と裏側、そして下にも水を分ける為と、
もう一つは霧を出すユニットを仕込む為です。
 
カメやカニが登れるハシゴをステンレス材料を溶接して作りました。
 
ネットを貼ってメダカ用の浅瀬に設置しました。
浅瀬の部分の周りにはエピウェブパネルで壁を作っています。
ここに後でメダカが喜ぶ砂を入れます。
浅瀬右奥には木に石を貼り付けた箱を設置し、
ここにも霧化ユニットを仕込みました。
 
カメのバスキングロフトも作り、設置完了。
登ったところはエサ容器とリアル人工芝を敷いています。
登る所はアルミ複合板にエピウェブを貼ってるので、
登りやすく、後々種をまいて何か生やせます。
蝶番で取り付けているので、可動します。
(※ 模型の鳩を置いていますが、関係ないです。f(^_^; )
 
途中全体図
 
石垣をうちの従業員が作ってくれました。
材料はエピウェブパネルとコーナンさんで売ってる25kg300円ほどのバラスです。
300円で使い切れないほど入ってます。
 
石垣を設置しました。
滝の骨組みに手元にあった端材のスタイロフォームや
カネライトフォームで滝を作っていきます。
滝の内側にカニが出入りできるよう、洞窟のようにコルクの筒を設置しました。
 
洞窟の下側や滝の内部の床もカニ等が通れるようにしています。
 
コーキングでエピウェブパネルや石や砂や流木を貼ってだいたい完成。
ここで一度水を入れて流れを確認します。
 
苔やシダや石などを知人の山から採取してきました。
 
これを滝に植えてスポットライトを当てると、どうでしょう?
いい感じじゃないですか?!♪
石垣の所にはコーナンさんで買って来た梅の木を植えました。
底には水はけのよい軽石を入れておきました。
左前には1号機の時から育っている100円均一のガジュマルです。
植えにくい所は瞬間接着剤やホットボンドで接着しています。
水は滝表面全体に染みるようにしていますので、
活着すると思います。
 
屋根中央のフタを開けると・・・
 
電気回路完成です!
いろいろなギミックを搭載しております。
ランプ類や霧などに連動して鈴虫、コオロギ、小鳥、風鈴の音が鳴るようにしています。
雨水が入らないよう、フタには塩ビ版を貼り、
電装ボックス周りにはエプトシーラーを貼っています。
ここの回路で発生する暖かい空気はエアーポンプで水中に送られます。
ヒーターは100Wを1本だけ仕込んでいますが、
真冬の0℃に近くなる時だけ手動でスイッチを入れるようにしています。
できるだけ電気代は安くなるようにしています。
真夏の30℃を超えるような時は、
氷屋なので氷の端材を放り込みます。(´-`)
 
滝の上には植物育成ライトを設置しました。
これはタイマーで設定時間にON/OFFします。
 
右側にも小さな植物育成ランプを設置しました。
写真左上にあるのは人感センサーで、
人が近づいたり覗き込んだりするとランプ類が点灯するようにしています。
デジタル表示しているのは、外気温、水温、電圧や電流を表示していて、
消費電力も分かるようにしています。
 
写真左上にあるのはEEスイッチという明るさセンサーで、
暗くなってから3時間くらいランプ類が点灯するようにしています。
写真中央の青く光っているスイッチは、
押すと10分くらいランプ類が点灯するようにしています。
お客様に自由に押して頂けるよう設置しました。
 
霧を出してみた様子。
アイスブルーのLEDも仕込みました。
霧は超音波で水を砕いて霧にしているので、生体に無害です。
苔に水を与える役割も果たします。
タイマーで時々LEDと連動して動作するようにしました。
下の方のLEDは常時点灯させています。
 
右側の霧もいい感じに出ました。
風が無いと雲海のように広がります。
これもアイスブルーのLEDを連動させました。
メダカにいいピンクの砂も入れました。
 
写真右側の灯籠の中にも炎のように光るLEDを仕込みました。
カニも入れてみました。
自然な感じでいいんじゃないでしょうか?
 
ちょっと分かりにくいのですが、写真奥の洞窟の内部にもLEDを仕込みました。
これは珍しいガラスパッケージのLEDで、電球に近い色が出るLEDで、
蛍のようにゆっくりついたり消えたりする回路も仕込みました。
 
 
ディフューザーとして、塩ビパイプの中にエアストーンを仕込んで、
強制的にエアーを水流の中に入れて噴射させています。
 
海底火山も設置しました。
市販の火山では迫力が無いので、
中のLEDを3WパワーLEDに交換しています。
これは3分ごとに噴火するようタイマー回路を作りました。
 
引き出しの中にはエサ等を入れています。
 
ポンプ室も完成。
天板は植木も置けるようアルミの縞板を貼りました。
 
ついに完成!!!
長かった〜 _| ̄|○ ハァ・・・
前回の水槽より中はシンプルにした分、広くなりました。
大きくなった?とよく聞かれますが、外寸はまったく同じです。
水中のランプは海で使う集魚灯を6つ設置しました。
ランプ類は金魚たちがビックリしないよう、PWM制御回路を作り、
ゆっくり点灯し、ゆっくり消灯するようにしました。
 
水槽内の角はカニが登れるようにエピウェブパネルを貼っています。
カニはサワガニとアカベンケイガニとモクズガニを入れています。
 
底物に優しい砂にしたので、
ドジョウやカマツカも入れています。
時々砂に潜って顔だけ出しているので可愛いですよ。
ドジョウとエビは釣具屋で買った餌用のものです。
 
昼間見るのもいいのですが、夜が特にオススメです!
夜の方がカニの出現率が高いです。
カメは暖かくなるまで室内の水槽で飼っております。
 
巨大タニシとアカベンケイガニ
 
 
 
 
 
屋根の上もジュエリーライトなど飾り付けてみました。
これらもランプに連動して点灯します。
 
猫や鳥が入らないようにネットを設置した様子。
このネットは前回作った水槽からの使い回しです。
無事完成しました。 (^^)v